2016年6月16日木曜日

アニメ背景美術の世界~草薙(KUSANAGI)~

皆様、こんにちは。

なかなか続かないものは日記とブログ。
の、西九条シエスタです。

雨の季節になりましたね。
皆さん雨との付き合い、上手くいっていますでしょうか。

光村ではゲリラ豪雨担当というものがあるそうで、
(最近知りました)
担当者はその時期、どこへ行ってもゲリラ豪雨に見舞われるそうです。
呪いみたい・・・。
怖い・・・。

「今年はこの座もシエスタに譲ろう」
ニヤッと笑ってみせるO先輩を見ながら
今年はレイングッズに気合を入れようと決心しました。

だけども、先輩。
私きっと、ゲリラ豪雨担当の席はまだ頂いていないと思います。
昨日帰る前に降り始めた雨が私が帰る時には止んでおりました。

まだこの先のことはわかりませんが、
良かった良かった。

さて、
またまたそれなりに間の空いてしまった私のブログですが、
前回整理整頓された弊社の本棚より、
あまり先輩方が選ばなそうなものを今回はセレクト致しました。

今回ご紹介する画集は、アニメーションやゲームの世界で活躍する、背景美術に特化した美術背景会社・(株)草薙(KUSANAGI)の集大成となる画集です。

現在第7集まで発行していて、
今回ご紹介するものはその第1集目となります。
映画、OVA・アニメ、TVゲームに分類して、
草薙によるその美麗な背景画と簡単な解説・コメント付きです。

巻末では、草薙ホームページに寄せられた質問に回答したページもあり、
「はじめに」「おわりに」を読むだけでも、
アニメーションの裏側を少し理解することが出来るとても貴重な画集です。


『背景画集 草薙』
以前からちょこちょこと私がアニメ好きであることを書いてきましたが、
光村ではアニメ好きはなかなかに風当たりがきついです。
言ったらあとで責められますが、
これはやはり世代の問題でしょうか。

私の知り合いの10歳ほど年上のお姉さんも、
ア●メイトにはチェックのシャツをインして、リュックサックを背負った男の人がたくさんいるのだと思い込んでいらっしゃいました。
一度刷り込まれたイメージは恐ろしいものです。

お姉さん。
世間の皆様。
そうでもないです。
男子学生も女子学生も、
大人の男性も大人の女性もおります。
アニメは子どもだけのものでは、もはやありません。
それをお伝えするのに、この画集はとても大きな存在となると思います。

それでは早速どうぞ。


●MOVIE●

~劇場版「鋼の錬金術師」シャンバラを征く者~
10-11頁「鋼の錬金術師」
映画の背景は、多くの人員が必要なため、
社外のスタッフの協力も得て、完成を目指したようです。
一つの作品に向けて、
会社という枠組みを超えるというのは、私には特別な形に見えます。
14-15頁

右ページの下の絵は「リオールの街 中央広場」
私はバリバリの「鋼の錬金術師」世代なので、
これを見ただけで懐かしさがこみ上げます。
19頁


「ロックベル家へ続く道」
テレビ「鋼の錬金術師」の美術監督橋本和幸氏によるもの。
この絵の持つ空気感は、
描くことが出来ない者でも十分に感じ取れるものだと思います。


●TV・OVA●

設立当初は主にOVA(オリジナルビデオアニメーション)というジャンルの背景を請け負っていたとのこと。
テレビメインのアニメに比べてスケジュール等の色々な面で条件もよく、
よりこだわりのある背景製作が可能だったそうです。

この章では、テレビアニメの「鋼の錬金術師」に始まり、
「おねがいティーチャー」、「エルハザード 神秘の世界」などなど掲載しています。

44-45頁「フタコイ オルタナティブ」

写真は「フタコイ オルタナティブ」より。
私は見たことがありませんでしたが、
右ページの「ワダツミ城 礼拝堂」など、
萌え系アニメだそうですが、本当に雰囲気のある背景が多いです。
次ページに掲載されている桜が道に降り積もった絵などもとても素敵なのでぜひ見ていただきたいです。

背景がしっかりしていると、それだけでどんなアニメだったのかとても気になります。

●TVゲーム・その他●

ゲームの背景画は、そのゲームのジャンルによって使用用途が様々だそうです。
3DCGキャラが2D画像の上を動くものや、
アドベンチャー系のキャラが前に立つ立ち絵背景など。
この章で紹介しているのは、
「サクラ大戦Ⅴ さらば愛しき人よ」、「デジタルデビルサーガ」、
「アークザラッド 精霊の黄昏」などなど。
82-83頁「ぼくらのかぞく」

上の写真は、「ぼくのなつやすみ」に続く(株)ミレニアムキッチンの意欲作「ぼくらのかぞく」より。
私の写真の撮り方が下手で本当に申し訳ないのですが、
一瞬写真と見間違えそうなくらい、すんごくリアルです。

日常の再現を絵にすると、情報量が多すぎて上手くいかないそうで、
情報の整理や絵の強弱などが描き手に求められるとのこと。
すっきりとまとまりがあるのにリアルで、それでいて目を奪われるしっとりとした雰囲気の絵。
描き手の方の技術力の結集した画集となっています。


さて、頑張って紹介してみましたが、
的外れなことを言っていないか、とても不安です。
そして、上手く伝えられたでしょうか・・・。

私はアニメ好きなのに、絵心がないせいか、
その製作現場については無知なまま生きてきてしまいました。

キャラクターと背景画を別個に考えたことはなく、
単純に、絵を描いている人、喋っている人、音楽を作っている人
くらいの分類しかできていませんでした。

けれど、光村に来てこの「草薙」の画集シリーズを見つけて、
ようやく背景画を専門にしている人たちがいるのだと知りました。
スタジオジブリの作品では割と背景も注目されるのに(「もののけ姫」など)、不思議な話です。

今ではアニメのエンドクレジットの背景担当の欄をよく見るようになりました。

最近ですと、
そろそろ今期のアニメは終わり始めていますが、
草薙さんが担当されている作品はこんなにあります。

『文豪ストレイドッグス』
『テラフォーマーズリベンジ』
『田中くんはいつもけだるげ』
ベイブレードバースト 
ずっと前から好きでした。~告白実行委員会~』(映画)

お分かりの方もいれば、まったくわからないという方もいらっしゃるでしょう。
でも、わかる人にはわかるはず。
「え?!これも!?
あれも!?
そういえば、背景綺麗だもんな~」
と、納得の作品一覧です。

深夜枠のアニメが多いですが、見たことがない方々にはぜひ一度ご覧いただきたいと思います。

どの作品も本当に、本当に、背景がとても綺麗です。
キャラが主役のアニメですが、
私は背景もとても重要だと思います。
背景によって、より心理描写に深みが増すと思いますし、
視聴者側の引き込まれる度合いも変わってくるような気がします。
もちろん、声も音楽もその他もすべてが相乗効果を生み出しているのだと思いますが。

様々な構成要素の中で、一番わかりやすいのが背景画ではないでしょうか。
そのアニメのキャラクターに合わせてあるでしょうから、
いかにもアニメ的なものから写真と見間違うものまで。
また、写真以上にとても鮮やかで繊細なものもあります。
それが、映画ではなく週ごとのテレビアニメーションで描かれているということが、
素人の私でもすごいことなのだとわかります。

風景写真も素晴らしいものです。
でも、
主役を譲ってそっと脇を固めるアニメーションやゲームの背景画というものにもぜひ注目してみてください。


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